DTMはやめとけと言われたけど難しいのかしら?
DTMの挫折しやすい理由を抑えていくといいと思いますよ
「DTMはやめとけ」ということはよく聞きます。これは、DTMは挫折しやすいといわれているためです。1年以上続けられる人は少ないという意見もあるようです。
そこでここでは、DTMは難しいからやめとけと言われる理由とDTMを諦めずに続けるにはどうしたらいいかをまとめてみました。
みなさんの、音楽の創作活動の助けになればと思います。
DTMとはパソコンで作曲すること
DTMとはパソコンを使って作曲することです「DeskTop Music」の頭文字をとったものです。このために使用するソフトとしては「デジタル・オーディオ・ワークステーション(Digital Audio Workstation)略してDAWと呼ばれます」が使われます。
DAWはパソコン画面で、録音、編集、編曲、ミキシング、マスタリングなど、音データのデジタル処理に関係する一連の作業が出来るソフトのことです。音の波長や、音質の調整メーターがずらっと並んでいる画面は、みなさんも見たことがあると思います。
DAWを行う代表的なソフトとしては Cubase, Studio One, FL Studio, Ableton Live, Logic Pro などがあります。
GarageBand(ガレージバンド)もDAWのうちの一つです。このソフトは iPhoneやiPadやMacパソコンに、初期インストールされてますので、そのアイコンもなじみ深いと思います。
DTMが難しい、やめとけと言われる理由
一昔前は、作曲・録音するには、大きなスタジオを借りて専用機器を使う必要がありました。それが自宅のパソコンでできるようになったことで、その敷居はかなり低くなりました。また、ドラムやギターなどは、実際に演奏しなくとも、打ち込めばソフトが代わりに演奏してくれるようになり、かなり、作曲しやすい環境になりました。
そのため、音楽本業の方だけでなく、趣味として音楽にかかわる方もDTMに取り組むようになっていきました。
しかし、それでもまだ「敷居が高い」要素がいくつかあるため、難しくて挫折する方が多くいらっしゃいます。その根拠について解説していきます。
用語、使い方、理論など覚えることが多い
パソコンで音楽を作るには、DAWなどソフトの使い方を理解する必要がありますが、それをやろうとすると、固有の用語がたくさん出てきますので、まずそれらを覚える必要があります。
それだけで終わりならいいのですが、それとは別に「音楽理論」も把握する必要があります。音楽理論とは、以下のような「音に関する理論的な知識」です。
- 音階や音程、リズムなど音に関する基本
- 楽譜の書き方や読み方
- 心地よく感じる音の組み合わせ(逆の組み合わせ)
これは「絵を描くこと」に例えるとイメージしやすいかもしれません。絵を描くには、いろいろな色を扱えるソフトを持っただけでは書けるようになりません。デッサンや色使いに関するセンスも必要となってきます。それらの知識や経験があると絵が描けるようになります。
作曲の工程が多い
作曲する際、その工程が多いことが特徴としてあります。DTMで作曲する際は、大きく6つの工程が必要です。これらの工程を踏んで1曲が完成するので、作品完成までに多くの時間がかかってしまうことになります。
作曲
曲の骨組みを作る作業です。メロディやリズム、コード進行などを決めます。ここでは特にサビとなる部分のメロディを決めます。
作詞
作曲した曲に合わせて、伝えたい言葉をのせていく作業です。 ここでは伝えたい言葉を聞き手に響くような言い回しにするだけでなく、リズムにあわせて聞き取りやすさを工夫したり、覚えやすいフレーズにするなど言い回しを厳選していく必要があります。
録音
ボーカルや楽器の演奏などを録音してソフトに保存する作業です。ソフトが対応している楽器は、打ち込みのみでもできますが、演奏した方が深みが出て、表現に影響する場合もります。
編曲
録音した音声データを、必要な部分に切り抜きしたり、打ち込みで音を追加するなどの作業を行います。別な楽器に演奏させたり、アレンジを加える作業なども行います。
ミキシング
録音した各楽器の音を補正・調整し、1つに合わせる作業です。編曲した音をそのまま流すと、各パートの音が喧嘩して、一部聴きづらくなるので、各パートの音量バランスを調整していきます。
マスタリング
音源を仕上げる最終工程です。ここでは、音量、音質、音圧を調整します。音楽はスマホのスピーカー、車のスピーカー、ヘッドフォンなど複数の方法で聴きますが、一番聞きやすい形に調整する作業です。また、音楽CDで曲を聴いていると、どれも音量が同じぐらいになっていますが、このための調整作業でもあります。
質や使いやすさにこだわるとお金がかかり続ける
パソコンとソフト(DAW)さえあれば、作曲ができることは事実ですが、実際に作曲してみると、その音源の少なさが気になってきます。
より深みのある表現を求めると、ソフト音源やプラグインなどが必要になってきますし、その音を確かめるため、高品質なスピーカーやヘッドホンも欲しくなってきます。
また、実際の演奏では場合は、打ち込みでは表現できないものがあります。それをやろうとすると楽器をそろえる必要がありますし、その演奏は自宅ではできないのでスタジオを借りる必要がある、となってきます。
DTMで挫折しないためには
では、DTMで挫折しないためにはどうしたらいいかを説明します。
他人と比較しない
これはとても大事なことです。DTMで挫折してしまう原因の一つといわれています。
いまはSNSやYouTubeなどいろいろなところで曲を聴く場面がありますが、その方の曲と自分を比べる必要はないと思います。比較するより、良いところを学んで取り入れようという気持ちでいた方が前向きに取り組むことができます。
また、周りの雑音は気にせず、創作活動に専念することで良い曲が生まれると考えるといいでしょう。
まずはコピーでもOK
作曲することにハードルを感じた場合は、まずはコピーから入ることをおすすめします。「コピーをするのは創作ではない」と感じるかもしれませんが、コピーをすると低いハードルでDTMができます。
また、コピーすることで、音選びのセンスや曲作りの構成などが頭に入り、学べることにつながります。
例えば、絵の練習をする時も、まずは身近にある単純なものを忠実にデッサンするところからやった方がいいといわれています。これによって基本が身に付くためです。コピーすることは必要な過程だと思いましょう。
完ぺきを目指さない
完ぺきを目指さない意識で取り組むのも大事なことです。
誰でもいきなり最初から、多くの人が感動するようないい曲が作れるわけではありません。また、完ぺきを意識しすぎると、手が動かなくなってしまう場合もあります。
まずは「30%程度のものを作ることができればいい」という気持ちで取り組み「細かいところは後日修正すればいい」というくらいの割り切りがあると、気が楽になり、続けることができるようになります。
自分とレベルや目標が近い方との交流
自分とレベルや目標が近い方との交流は、DTMを続けることにつながります。いまはオンラインのコミュニティーがありますので、DTMのコミュニティを探してみてもいいかもしれません。
DTMは基本的に一人でパソコンに向かう作業なので孤独な状況でありますが、仲間がいると以下のようなメリットがあります。
- 一緒にDTMを楽しめる仲間が見つかる
- 交流によって刺激がもらえる
- 次に会うときにここまでやろうという目標が見つかる
仲間と作曲したものを聞きあって、フィードバックを出し合うと成長にもつながります。
DTMで作曲活動を行う魅力
DTMで作曲活動を行う魅力についてまとめてみます。
魅力的な曲を作ることができる
まず、魅力的な曲を作ることができるのが魅力としてあるでしょう。プロが作る魅力的な曲を聞くと、自分でもオリジナルな曲を発信してみたくなります。多くの方が、DTMを始めたいと思ったきっかけではないでしょうか。
作りたい曲のイメージが実現できる
一人でギター一本で演奏していると、単調さを感じてしまいます。かといってメンバーで集まっての演奏は時間の都合もありますし、スタジオを借りるなど費用の問題もあります。DTMはこの問題を補い、自分が作りたい曲が実現できる環境があります。
創造することを楽しめる
同じメロディーでも異なる楽器で演奏してみると、その印象が変わります。また、少しだけメロディーを変えてみても同様です。その表現の違いを楽しみながら、一つの曲というまとまったものに仕上げていく楽しさを味わうことができます。
まとめ
今回は、DTMはやめておけと言われる理由についてまとめてみました。その理由は
- 用語、使い方、理論など覚えることが多い
- 作曲の工程が多い
- 質や使いやすさにこだわるとお金がかかり続ける
そこでDTMで挫折しないためにはこちらの方法があります。
- 他人と比較しない
- まずはコピーでもOK
- 完ぺきを目指さない
- 自分とレベルや目標の近い方との交流
DTMで作曲活動を行う魅力は、
- 魅力的な曲を作ることができる
- 作りたい曲のイメージが実現できる
- 創造することを楽しめる
この記事を読んでいるみなさんは、音楽の創作活動が好きな方だと思います。DTMで挫折しそうになったら、その音楽に触れ合うことによる魅力を思い出してみると続けていけると思います。